レバレッジポイントとは、働きかけることで全体に大きな変化をもたらす可能性のある、重要な要素・介入点のことです。 てこの原理になぞらえ、改善のために「どこに力をかけるか」を考える言葉です。

例えば、責任者が忙しくて育成できず、任せられる人が増えない職場。本人に「もっと育成を」と求めるだけでなく、仕事の分担を変えて育成時間を確保することが、悪循環を変えるきっかけになるかもしれません。これは仕組みを説明するための例です。

この記事では、次の3点を解説します。

  • レバレッジポイントの意味と、職場での具体例
  • 自社のポイントを見つける3つのステップ
  • ボトルネックとの違い、レバレッジマップ・7Sとの関係

起きている問題だけでなく、問題を生むつながりや、お客様への価値を支える仕組みを確かめる。そのうえで、会社や店舗に合った働きかけを選びます。

毎日、問題を解決している。それなのに、会社がよくならない

ミスが起きれば注意する。品質が下がれば研修をする。人が足りなければ責任者が穴を埋める。

一つを解決しても、また次の問題が起きる。その繰り返しで、本当に必要な改善に手が回らなくなることがあります。

例えば、次のつながりです。これは仕組みを説明するための例です。

  1. 責任者が目の前の対応に追われる。
  2. 育成の時間が取れない。
  3. 任せられる人が増えない。
  4. さらに責任者に仕事が集中する。

この場合、「責任者にもっと育成を頑張ってもらう」だけでは、同じ状態が続くかもしれません。仕事の分担、任せる範囲、育成時間の確保など、つながりのどこを変えれば循環が変わるかを考えます。

レバレッジポイントの見つけ方

1. 目指す成果と、お客様への価値を確かめる

何を改善したいのかを具体的にします。売上、品質、継続利用、育成など、目標だけを並べるのではなく、その成果につながるお客様への価値を確かめます。

「お客様は何を期待しているのか」「私たちのどんな仕事が、その期待に応えているのか」。ここが出発点です。

2. 現場で起きていることを、つながりで見る

関係者の話を聞き、実際の仕事を確かめます。「忙しい」「主体性がない」という評価で止めず、どんな場面で仕事が集中し、どんな情報や判断が不足しているかを具体的にします。

因果関係は、線でつないだから正しいとは限りません。現場の観察やデータ、異なる立場の声を照らし合わせて確かめます。

3. 働きかける場所を選び、小さく試す

複数の課題や価値提供に影響する要素を見つけ、実行のしやすさやリスクも含めて優先順位を考えます。

「誰が、何を変え、どんな変化を確かめるか」を決めて試します。狙った成果が出なければ、要素の捉え方やつながりを見直します。一つの施策ですべてが解決するという意味ではありません。

レバレッジポイントとレバレッジマップの関係

Nuevo Labでは、お客様への価値や競争力を支える一つひとつの重要な要素をレバレッジポイントとして捉え、その影響関係を一枚に可視化したものをレバレッジマップと呼んでいます。

考え方 何を捉えるか 活用する場面
レバレッジポイント 成果や価値提供に影響する重要な要素・介入点 どこに働きかけるかを考える
レバレッジマップ 重要な要素が、どう影響し合っているか 改善の優先順位や、育成・支援の設計を考える
7Sフレームワーク 戦略・組織・仕組み・価値観・人材・能力・スタイルの整合性 組織全体を広く確かめ、見落としを探す

競争力の源泉は、企業や店舗によって異なります。だからこそ、レバレッジマップも、その会社、そのお店ならではのものになります。

問題の少なさだけでなく、「どんな仕事が、お客様に選ばれる理由を生んでいるか」に目を向ける。そのつながりが見えると、現場の工夫を組織の力に変えやすくなります。

動画で見る:レバレッジマップとは?

7Sを使って、組織全体の見落としを確かめる

7Sでは、Strategy(戦略)、Structure(組織構造)、Systems(仕組み)、Shared Values(共通の価値観)、Staff(人材)、Skills(能力)、Style(経営・行動スタイル)の7要素を見ます。

例えば、育成が進まないとき、研修内容だけでなく、業務の分担や評価、必要な人数、事業の方針を確かめます。対話や価値観に課題がある場合も、仕事の設計や配置に課題がある場合もあります。最初から「人の問題」「制度の問題」と決めつけないことが大切です。

7Sフレームワークによる全体の確認を詳しく読む

マップを、改善・研修・評価につなげる

マップを作るだけでは、現場は変わりません。

  • 現場は、どこから改善するかを選ぶ。
  • 経営者や上司は、どこを支援すべきかを確かめる。
  • 研修は、価値を生む仕事に必要な能力から設計する。
  • 評価は、その仕事や改善への貢献とつなげて考える。

Nuevo Labは、小売、飲食、保育や子ども向けサービス、アミューズメントなど、人の働きがサービスの価値を左右する現場での支援経験を活かし、重要な要素とつながりを確かめます。

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よくある質問

レバレッジポイントは、必ず一つですか?

一つとは限りません。複数の重要な要素が影響し合っている場合もあります。目的や現場の条件を踏まえ、どこから働きかけるかを選びます。

ボトルネックと同じ意味ですか?

ボトルネックは、流れや成果を制限している箇所を指します。レバレッジポイントは、制約を解く場所だけでなく、価値を生む力を高める働きかけも含めて考えます。

同じ業種なら、同じマップを使えますか?

共通する要素はありますが、顧客、強み、方針、現場の条件は異なります。一般的な型を参考にしても、自社・自店で確かめてつくることが必要です。

最初に何をすればよいですか?

繰り返し起きている問題を一つ選び、関係者と「何が、その状態を生んでいるか」を確かめます。同時に、その仕事がお客様への価値にどうつながるかを整理します。

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